Martin & MacArthur/マーチンマッカーサー| 木製特殊形状パーツを予備コマから移植

専用工具で木製ベルトのピンを押し込む作業
工具でピンを圧入して固定します

Martin & MacArthur(マーティン&マッカーサー)腕時計の木製ベルト修理をご依頼いただきました。今回は大分県にお住いの方からのお問い合わせで、公式LINEアカウントから始め、送られてきました。それはベルトのリンク(コマ)を固定しているパーツが抜けてしまい、装着できない状態に。木製ベルトは素材の特性上、金属ブレスとは違って「無理に押し込む」「斜めに通す」と欠けや割れにつながるため、丁寧な位置合わせが重要です。

また本モデルは固定パーツのネジが特殊形状のため、汎用品で代用するとガタつき・再脱落の原因になります。そこで今回は、予備コマから同形状の固定パーツ(ネジ/ピン)を取り出して移植し、元の精度で復旧させる方針で進めました。作業後は工程写真をお見せしながらご説明し、不安を残さない対応を徹底しています。

木製ベルト腕時計の全体外観(修理前)
修理前の状態確認(木製ベルト)

まずは全体状態の確認です。どのリンクが外れているか、木部に欠けやヒビがないか、金具(バックル)周辺の負担が強く出ていないかをチェックし、修理の方針と作業手順を整理します。

木製ベルトのバックル周辺(外れ箇所の確認)
外れ箇所を拡大して状態をチェック

外れ箇所を拡大して、穴位置・摩耗・欠けの有無を確認。木製パーツは角が欠けやすいので、工具が当たる位置と固定方法(支え方)をここで決め、作業中のダメージを防ぎます。

木製ベルトの固定ピン(交換用パーツ)
交換するネジを用意(サイズ確認)

予備コマから取り出した固定パーツ(ネジ形状のピン)。太さ・長さが合わないとガタつきや再脱落につながるため、穴径に対して適正なサイズかを確認してから装着へ進みます。

木製ベルトのピン差し込み位置(赤丸で作業箇所を示す)
ピンの差し込み位置を合わせて仮挿入

リンク(コマ)と時計本体側の穴位置を揃え、固定パーツをまっすぐ通せる状態を作ります。斜め挿入は木部の欠けにつながるため、位置合わせが最大の作業ポイント。赤丸部が差し込み位置の目安です。

専用工具で木製ベルトのピンを押し込む作業
工具でピンを圧入して固定します

専用工具で均等に力をかけ、ネジを圧入してしっかり固定します。最後に、リンクの可動が固すぎないか・ガタつきがないか・引っ張っても抜けないかを確認して復旧完了です。修理後は、今回の写真をお見せしながら「どこが外れていたか」「どう固定し直したか」を分かりやすくご説明し、安心して再びお使いいただける状態に整えました。