顕微鏡をのぞき込み、文字に沿って極細ピンでほじくり出し。”Cartier”

年季の入ったカルティエの腕時計…”Cartier”

機械式でゼンマイを巻いてみても調子が良く狂いもないとのこと。。

 

ご相談内容は…

この腕時計を娘様が譲り受けたものの、黒ずみが気になり「きれいになりますか??」です。。

本来はピカピカのゴールド色!

裏もところどころメッキは剥がれてはいるもののバフ磨きである程度は綺麗になりそうです。

べルトもそうは痛んでいない為、引き続き使えそうなので、本体をきれいにしていきましょう。

 

バフ磨きはジュエリー用のリュータを使うので振動そして、微細なホコリまみれになるので

一度分解し、ムーブメントを保護する為一時避難。

手巻き式の精密機器☟

 

 

このようにケースのみになれば準備オッケーです。

本体と風防は接着剤にて留められているせいかその接着剤が黄色く劣化しています。

内側からほんの少し圧をかけるとすぐに外れてしまったため、今回のメンテナンスはベストタイミングでしたね!

①本体ケース(上)

②裏蓋ケース(下)

③風防

3つに分離、それぞれバフの番手を違え磨いていきます。

 

 

①本体ケース(上)

劣化した接着剤を極細カッターで綺麗にお掃除。

アルコールにて油分の処理☟

 

②裏蓋ケース(下)

文字彫りされた部分に黒い汚れがこびりついているので

顕微鏡をのぞき込み、文字に沿って極細ピンでほじくり出し。

 

ネジ磨き。指で持ってバフ磨き出来ないので、バイスを使い固定。

シリコンポイントで磨き処理☟

 

③風防

ポリマールにて小傷磨き。

 

それぞれのパーツは完了したのでこれから組み立て。

 

最終、避難していたムーブメントもきれいにはめ込み―

 

 

メンテナンス完了です。

これで気持ちよくお付けいただけそうです。

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