いつもご利用いただいているお客さまから、GS(グランドセイコー)をお預かりしました。大切な腕時計ほど、任せ先は「近い」「早い」だけでは決めにくいもの。気兼ねなく相談できて、作業の中身もきちんと説明してもらえる——その安心感が必要だと思います。今回も電池交換とあわせて、基本の点検まで行い、次の毎日へ気持ちよくつなげていきます。

まずは文字盤・針の状態、リューズの操作感、日付の切り替えを確認。外装もチェックし、作業中にキズを増やさないよう保護します。

裏蓋(獅子メダリオン)側の状態を確認し、開閉前に当たりや変形がないかも見ておきます。

裏蓋を開けてムーブメントを点検。電池交換はここからが本番で、内部の汚れや湿気の痕跡、パーツの状態を見ながら進めます。

裏蓋側のパッキン(防水用ゴム)を取り外して点検。乾きやクセが出ていると密閉性が落ち、ホコリや湿気の影響を受けやすくなります。

ムーブメント周辺も確認し、必要な範囲で清掃。汚れが原因で不具合が起きやすい箇所は、さりげなく手当てしておきます。

裏蓋内側も清掃し、閉め込み後の収まりを整えます。

必要に応じてシリコングリスを薄くなじませ、パッキンを保護して組み戻しへ。

裏蓋を確実に閉め、ガタつきや噛み込みがないかを確認。

最後に動作チェック(針・日付・時刻合わせ)を行い、軽く拭き上げてお返しします。
電池交換は「交換しました」で終わりにせず、その時計がこの先も普段どおりに動き続けるための“整え直し”だと考えています。ちょっとした違和感でも遠慮なく言ってください。いつものように、分かりやすく、無理のない提案で進めます。