HAMILTON / ハミルトン カーキ|取れてしまった竜頭(リューズ)の修理・折れた竜芯の取り出し交換事例

取り出された折れた竜芯と竜頭、取り外されたネジパーツ
オシドリを押し込みながら、短く折れ残っていた竜芯を無事取り出しました。

今回は、アメリカ発祥の歴史ある人気ブランド、ハミルトン(HAMILTON)「カーキ」自動巻きモデルの竜頭(リューズ)修理・メンテナンス事例をご紹介いたします。

「日常使いしていたところ、竜頭がぽろっと取れてしまって…」と、ウェブ検索で当店のホームページをご覧になりご来店くださいました。リューズは時刻合わせや巻き上げを行う非常に重要なパーツですので、外れてしまうととても不便ですし焦ってしまいますよね。

当店では、他店で断られてしまうような細かなパーツ修理や加工すり合わせにも柔軟に対応しております。

1. 状態の確認と原因の特定

取れてしまった竜頭とハミルトン カーキの時計本体
竜頭がすっぽりと取れてしまった状態でお持ち込みいただいたハミルトン。
ケース側面の竜頭パイプ内部を拡大して覗き込んでいる状態
ケース側のパイプ穴を覗き込み、内部に残った芯の長さを確認。
内部に折れたネジ部分が埋まったままの竜頭パーツアップ
外れた竜頭の裏側。折れたネジが奥に埋まったままの状態です。

まずは時計本体と外れた竜頭をじっくり観察します。ケース側のパイプを覗くと、巻き芯(竜芯)が途中で折れて内部に残っていました。さらに竜頭パーツ側にも折れたネジが固着して埋まっており、除去が難しいコンディションでした。

一旦お預かりし、このモデルにぴったり合致する竜頭および竜芯の手配・すり合わせを進めることとなりました。

2. 裏蓋の開封と折れた竜芯の取り出し

裏蓋とバンドを外し、シースルーバックから自動巻きムーブメントが見えている状態
シースルーバックの裏蓋を開け、ムーブメント側から作業を開始。
取り出された折れた竜芯と竜頭、取り外されたネジパーツ
オシドリを押し込みながら、短く折れ残っていた竜芯を無事取り出しました。

時計の裏蓋を開け、ムーブメント側からアプローチします。今回のハミルトンは自動巻きモデルですので、機械内部の「オシドリ」と呼ばれるパーツをピンで優しく押し込みながら、内部に取り残されていた短く折れた竜芯を慎重に抜き取りました。

3. パイプ勘合調整と動作テスト

新しい竜芯とパーツをセットし、ケースパイプとの合わせを行っている様子
ケースから出るパイプとのサイズ感や勘合を考慮し、ぴったり合わせます。
新しい竜頭がケースに収まり、時刻合わせができるか確認している手元
リューズの引き出し・押し込み動作や防水機能の保持を要チェック。

新しい竜芯を用意し、ケースから突き出ているパイプとの勘合(フィット感)を考慮しながら長さを精密に削り調整していきます。長さが長すぎても短すぎても、操作感や防水性に悪影響が出てしまうため、非常に神経を使う作業です。

組み上げた後は、手巻き操作や時刻・カレンダー送り(日付変更)がスムーズに行えるか、気密性が保たれているかを念入りに確認します。

4. 最終チェックとお渡し準備

竜頭が綺麗に装着され、完璧に修復されたハミルトン カーキの側面アップ
全てのテストをクリアし、正確な時刻を合わせてお渡し準備完了です。

全てのチェック項目を無事にクリアし、しっかりと機能を果たせることを確認いたしました。正確な時刻を合わせ、ケースをきれいに仕上げてお客様へのお渡し準備が整いました。

おわりに

竜頭が取れたり折れたりしてしまうトラブルは、経年劣化や衝撃などで起こりやすい症状ですが、パーツの適切な選定と丁寧な調整加工を行うことでしっかり元通りに直すことができます。

エファーナのWebサイトでは、ハミルトンをはじめとする様々なブランド時計の竜頭修理、ガラス交換、オーバーホールなどの豊富な修理事例を掲載しております。愛用の時計にトラブルがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください!