「オブレイの時計のベルト交換をしてくれるお店……」
当エファーナのブログで過去のメンテナンス事例をご覧になり、横浜のお客様から送られてきたのは、可憐なハンドメイドウォッチ「オブレイ(Obrey)」。

銀製( SILVER)で作られたケースは、時が経つにつれて表面が酸化し、全体が黒ずみで覆われてしまっていました。しかし、それも素材が重ねてきた歴史の証でもあります。
新しい息吹を吹き込む「グリーンベルト」と分解磨き
まずは現在のコンディションを確認し、お客様がご望されていた鮮やかなオリーブグリーンの革ベルトをご用意いたしました。

ベルト交換と同時に、黒ずんでしまったシルバーケースの磨き上げも進めていきます。
曲面の多いオブレイの造形美を隅々まで磨き上げるため、バネ棒や尾錠といった細かなパーツまで一度すべて分離します。

裏蓋に刻まれた「SOLID SILVER Obrey Paris」の刻印を確認しながら、銀の質感を傷つけないよう慎重に準備を整えます。

職人の手で一膜剥ぐように取り戻す「銀本来の鏡面」
分解を終えたら、まずはオブレイ独自のぷっくりとした専用尾錠(バックル)から磨きをかけていきます。

続いてケース本体です。汚れを綺麗にクリーニングした後、シルバー磨き専用の布(ポリマール)を使って手作業で優しく表面を磨き上げていきます。

力を込めすぎず、滑らかにクロスを滑らせていくと、覆っていた暗い黒ずみが嘘のように消え、白く美しい銀の輝きが顔を出しました。

完璧な装着確認を経て、思い出の腕元へ
ピカピカに蘇ったケースへ、新調したグリーンのベルトを取り付けていきます。

取り付け後は、ケース裏側の根元に指をあて、左右にひねりながら固定具合を入念にチェックします。

バネ棒がしっかりと噛み合っていることを確認し、すべての工程が完了いたしました。

「これまで何度かベルト交換に出してきましたが、こんなにピカピカに綺麗になったのは初めてです! 30年前にパリの本店で、ときめいて購入したあの日の気持ちが一瞬で蘇りました」と大変心温まるメッセージと共に受け取りのご連絡をいただけました。
時を超えてお客様の大切な思い出に再び光を灯すことができ、エファーナとしてこれ以上の喜びはありません。
「他店で断られてしまった」
「ブランドがなくなってしまって修理先がわからない」
そんなお困りの腕時計がございましたら、ぜひ一度エファーナへお任せください。Webサイトにも今回のケースをはじめ数多くのメンテナンス事例を掲載しておりますので、ご参考にしていただければ幸いです。