「今週末のお出かけに、あの時計を着けていこう!」 そう思っていざ時計を取り出してみたら、文字盤の針がピタッと止まってしまっている……。そんな経験はありませんか?お出かけの予定が迫っているときほど、「今すぐ直して使えるようにしたい」と焦ってしまいますよね。
ただ電池を入れるだけではなく、大切な時計を長く安心して使っていただけるように細部までケアを施す、エファーナをいつでもお気軽にご利用いただけます。
今回は、WEBサイトの検索から当店を見つけていただき、急ぎでお持ち込みくださった特別な一本の電池交換事例をご紹介いたします。ご依頼いただいたのは、スイスの高貴なブランド「シャリオール(CHARRIOL)」の腕時計です。

お持ち込みいただいたシャリオールは、ブランドの象徴でもある美しいワイヤーバングルと、光の角度によって妖艶な輝きを放つピンクパールのシェル文字盤が印象的な、非常にエレガントなドレスウォッチです。お客様にお話を伺うと、「いざ使いたいと思って出してみたら動いていなくて……。できれば今日すぐに使いたいんです」という切実なご希望がございました。

まずは、外装のチェックをし、裏蓋の構造を確認します。

シャリオールの裏蓋のフチには、ブランドの世界観を表す美しい縄目(ロープ)パターンの装飾が施されています。裏蓋の構造は、隙間に工具を差し込んで開ける「ポコ(はめ込み)タイプ」です。流れるような装飾を傷つけないよう、あけ口の「その一点」へと慎重に狙いを定め、専用のヘラを用いて優しく、かつ的確に裏蓋を開いていきます。

裏蓋が開くと、内部の精密なクォーツムーブメントが姿を現します。ここから電池を交換していきますが、新しい電池をセットする前に、エファーナが必ず行う重要なプロセスがあります。それが綿棒を使った「掃き出し掃除」です。
裏蓋を開けた瞬間、ケースのフチに溜まっていた微細なチリやゴミが内部へ入り込まないよう、綿棒を使って外側へ向けて優しく掃き出していきます。その上で役目を終えた古い電池を取り除き、電池と接触する金属端子を綺麗に拭き取ります。こうして接点の通電性を良くしてから、新しい電池をしっかりと入れ替えます。
時計が息を吹き返したのを確認したら、続いて外装の命綱であるパッキンのメンテナンスに移ります。

裏蓋のフチに収まっている防水用のゴムパッキンを、ピンセットを使って傷をつけないよう丁寧に取り外します。ゴムに硬化や亀裂がないか、状態を細かくチェックしていきます。そして、このパッキンを取り外した「裏蓋側」にも職人のこだわりが光ります。

普段はパッキンに隠れていて見えない裏蓋の溝ですが、実は長年のご使用による汗や皮脂、微細な汚れがとても溜まりやすい場所なのです。ここに汚れが残ったまま裏蓋を閉めてしまうと、いくらパッキンが正常でも不自然な隙間が生まれ、防水性能が著しく低下してしまいます。そのため、ここでも綿棒を使い、蓄積汚れをお掃除し磨き上げます。

パッキン自体の状態は非常に良好、専用のシリコングリースを含ませた黄色いメンテナンススポンジに挟み、全体をしっかりとグリースアップ。この処理を施すことで、ゴムの乾燥によるひび割れを防ぐとともに、裏蓋を閉じた際の気密性と防水性能を時計本来の状態へと蘇らせることができます。

グリースアップしたパッキンを元の通りにセットし、裏蓋を隙間なくパチンときっちり閉じます。最後の仕上げとして、職人による目視での運針確認に加え、時計が発する正確な電気信号を測定する「パルスチェッカー」に載せて最終チェックを行います。チェッカーの黄色いランプが規則正しく点滅し、順調に元気に動いてくれていることが確認できました!
すべてをクリアしたところで現在の正確な時刻を合わせ、お客様へお渡しする準備がすべて整いました。
エファーナの電池交換は、単に電池を入れ替えるだけの作業ではありません。見えない箇所のお掃除、パッキンのグリース処理、そして機械による確実な動作確認。この一手間をすべての時計に惜しみなく注ぎ込み「確実な安心」をお届けです。
「急に時計が止まって困ってしまった」「お出かけ前にすぐ直したい」 そんな時は、WEB検索からお気軽に見つけていただける当店へ、どうぞお気軽に足をお運びください。いつでもプロの技術で、皆様の大切な愛機を笑顔でお迎えいたします。