WIRED / ワイアード|腕時計の小針外れ修理、内部清掃と防水パッキン処理で元通りの姿へ

文字盤の6時位置へ小さな針を取り付ける作業前のセッティング(赤い矢印付き)
取り出した小針を、文字盤の6時位置インダイヤルへ取り付ける準備

セイコー「WIRED(ワイアード)」クロノグラフ腕時計の修理をご依頼いただきました。

「時計の中で小さな針がコロコロと暴れてしまっている」とのことで店頭にお持ち込みいただきました。

外れた針の確認とお預かり

文字盤内で小秒針が外れ、12時位置付近に移動しているWIREDの腕時計
6時位置の小針が外れ、12時位置付近へ転がってしまっている状態

時計の文字盤をよく観察してみると、6時位置にあるサブダイヤルの小秒針がすっぽりと抜け落ちてしまっていました。文字盤上を探してみたところ、12時位置の目盛り付近に引っかかっているのを発見。

針が外れた状態でそのまま使い続けると、他の大きな針に接触して傷がついたり、ムーブメントに噛み込んで故障の原因になったりすることがあります。一度時計をお預かりし、針の再取り付け作業を進めていくことになりました。

分解作業前の徹底した「ケース清掃」

裏蓋を開けて内部ムーブメントが露出したWIREDの腕時計
裏蓋を取り外し、針の取付修理に向けて分解を進める様子
綿棒を使ってケース縁の汚れを丁寧に拭き取っている作業風景
文字盤やガラス内に汚れが入らないよう、綿棒で入念にケース内を清掃

まずは裏蓋を開けて内部のムーブメントを取り外す準備に入ります。しかし、ケースのフチや裏蓋の隙間には長年のご使用で溜まった微細な汚れやホコリが見受けられました。

このまま文字盤を取り外してしまうと、浮遊したホコリがガラスの内側や文字盤面に侵入してしまいます。綿棒を使い、ケースの溝やフチに付着した汚れを入念に掃除しながら作業を進めます。

裏蓋溝の清掃と脱落した小針の回収

外した裏蓋のフチとパッキン溝を綿棒で掃除している様子
裏蓋側の溝に溜まった汚れもきれいに掃除・拭き取り
ケース内側のガラス面に残っていた外れた小さな針(赤丸で強調)
ケース内側のガラス面に残されていた脱落した小秒針を発見

裏蓋側のパッキン溝も同様に綿棒でしっかりと汚れを拭き取ります。

続いて裏側からムーブメントと文字盤を一体で取り外し、ケースのガラス内面にアクセスします。ガラス裏側に残されていた小さな小秒針が無事に確認でき、傷をつけないよう慎重に回収いたしました。

小針の再取り付けとパッキンメンテナンス

文字盤の6時位置へ小さな針を取り付ける作業前のセッティング(赤い矢印付き)
取り出した小針を、文字盤の6時位置インダイヤルへ取り付ける準備
6時位置のインダイヤルにまっすぐ正確に取り付けられた小針(赤い矢印付き)
6時位置の軸へピッタリと小針を再固定した状態

文字盤を保持具に固定し、回収した小針の取り付けを行います。6時位置の細い軸に対して針の穴を正確に合わせ、12時真上の位置へピッタリと水平に固定します。

イエローのグリース塗布用スポンジの上に置かれた黒い裏蓋パッキン
防水性を保つため、裏蓋パッキンへシリコングリースを馴染ませる処理

針の固定が完了したら、ケーシング(組み戻し)の作業に移ります。その際、裏蓋パッキンの状態を確認し、シリコングリースを丁寧に馴染ませてゴムの気密性を高めます。

動作確認と完了

針が元通り取り付けると同時に時刻合わせが完了したWIREDの腕時計
すべての組み上げが完了し、正常動作確認と時刻合わせを行った仕上がり

すべてのパーツを組み上げ、クロノグラフのゼロ位置リセットや通常の針の動きに問題がないか正常動作の確認を行います。しっかり動き続けることを確認した後、現在の正確な時刻に併せてお渡し準備を整えました。

時計のトラブル・メンテナンスはエファーナへ

針の外れや脱落は、衝撃などがきっかけで起こることがあります。「小さな針が外れただけ」と放置せず、早めの処置が時計を長持ちさせるポイントです。

エファーナでは、針の取り付け修理から電池交換、ケース清掃、オーバーホールまで幅広く対応しております。Webサイトにも様々なメンテナンス・修理事例を掲載しておりますので、お手持ちの時計でお困りの際はお気軽にご相談ください。